今の時期、まだ小さなカマキリがいる。毎年、子どもたちは、そんな小さなカマキリを捕まえてくる。
今年は、隣の家の小さい男の子が見つけた。それを捕まえた。
飼いたかったのは、お隣の同級生。でも、お隣のお母さんは、虫が苦手なので飼えない。我が家では、オタマジャクシが飼えないのと同じだ。だから、我が家で飼うらしい。
カマキリを飼うのは難しい。生き餌しか食べないから。
いつだったが、小さなカマキリを飼いたくて。バッタを捕まえてきた。ショウリョウバッタは、小さなカマキリより大きい。さんな、ショウリョウバッタを2匹。
これ、大丈夫?カマキリが小さいから、負けちゃわない?と、子どもに言ってみたけど。カマキリだから、大丈夫だよ、と、一緒にケースの中に入れて。朝起きてみたら、カマキリの方が死んでいた。子どもカマキリが大きくなるまで、生き抜く大変さを見せつけられた気がした。
そんな経験があって、子どもも成長していた。
カマキリより、大きいバッタを入れるときは、前足を2本、取って入れるといいんだって。次男ムーンが、調べて知っていた。
虫かごに、カマキリを入れ。カマキリの体と、同じサイズくらいのバッタを入れる。
大丈夫かなぁ。と、カマキリを見守っていた、末っ子ライト。エイやぁ、と、ばかりに、バッタを捕まえる。そして、何度もためらいながら、生きているバッタの足を2本、もいだ。そして、足を土に埋めて、お墓にしていた。
そして、しばらく放っておいて、ふと、虫かごを見ると。カマキリがバッタを、大きな前足で捕まえていた。無事、食べることができたらしい。
何で、カマキリを飼うの?すぐ、逃がせばいいのに。バッタを殺したのは、ライトだからね。
生き物を殺すことに、強い嫌悪感がある長男ハートが言った。
ライトは、しゅんとしながら、聞いていた。
生きるというのは、他の生き物の命を頂くということ。今は、実際に狩りをして捌いて食べるとか、なかなか機会がないけれど。切り売りされているお肉だって、生きていたのだ。
生き物を飼うということは、そういう事も含めて、感じながら飼うということだ。
毎日、バッタを捕まえてくるのも大変だ。気が済むまで世話をしながら、飽きる前に逃がしてやれば、と、思いつつ。
見守っている。