ある日、仕事から帰ったら。
次男ムーン、にこにこ顔で言った。
今日ね、学校から家に帰るのに、
2時間くらい、かかったよ。
はいっ??
ゆっくり歩いたって、40分くらい?
自転車でとばして、10分??
それくらいの距離を、2時間???
何があったの?
お隣の同級生の男の子は、
自転車に乗り慣れてなくて、
親子で話し合いの結果、歩いて通学している。
1番仲良しの男の子は、
いつも自転車を乗り回してる子で、
待つことが苦手。
ライトは、自転車に乗り慣れてないながら、
頑張って漕いで行っている。
この3人で、学校を出発した。
待つことが苦手な子は、
ぴゅんと、1人だけ走って行って、
1人が暇で、2人のところに戻ってくる。
を、繰り返す。
ムーンは、早く漕げないから、
ついて行けずに、置いてけぼり。
仕方ないから、歩きの子の、ペースに合わせ、
ゆっくり漕いで行く。
帰る途中で、3人のうちの1人が気付いた。
あっ、明日の時間割りを書き忘れた。
ねぇ、書き写させてよ。
運良く、3人は同じクラス。
時間割も一緒。
でも、確認していると。
3人とも仲良く、書いてなかった。
慌てて、学校へとUターン。
学校で時間割を書き、再度出発。
また、待てない子が先に行き、
暇になって、戻ってくる、を、繰り返し。
ムーンは仕方なく、
歩く子に合わせてゆっくり帰る。
途中で、四つ葉のクローバーを探したりと、
道草もたっぷり楽しんで。
帰ったら、2時間たっていたらしい。
それぞれ、発達に違う凸凹のある3人。
人に合わせて行動することは、苦手だけど。
独りは寂しいので。
合わせれるところだけ、合わせたら。
とっても楽しすぎて。
2時間もかかる下校になりました。
話を聞いて、爆笑してしまった。
まっすぐ帰ったあと、遊びなさい、
と、大人として小言も言ったけど。
さんざん笑った後に、説得力はあるのか?
私が子どもの頃は、家に帰らず、
さんざん学校や下校途中に遊び倒して、
家に帰っていた。
小学生の頃の話だ。
今の小学生は、集団下校で、
大人の見守り隊に、見守られての下校。
まっすぐ帰るのが、普通だ。
そう思うと、
小学生の頃に出来なかった遊びを、
中学生になって、やり直している。
とも、とらえられる。
うん、よくやった。
と、内心で思いつつも。
大人としては、ちゃんと。
まっすぐ帰りなさい。
そう、言わなくてはと、思う。
子どものうちに、しっかり遊んでほしい。
でも。後悔のないよう、勉強してほしい。
しっかりヤンチャしてほしい。
でも。怪我はしてほしくない。
大人って、欲張りで困る。