ある日、家に帰ったら。
テーブルの上に、鉛筆削り。
そして、きれいに並べられた割り箸。
ご丁寧に、削ってある。
家で今、こんなことをするのは、ひとり。
ハートもムーンも、中学生になって。
こんなイタズラからは、卒業した。
小学生、末っ子ライト。
そんな暇があったら、鉛筆を削って。
毎日学校に持って行きましょう。
たまに筆箱を見ると、目眩がしそうになる。
4年生なので、もう、手伝いません。
困って、自ら動いてください。
そんな、末っ子ライト。
朝、学校へ行くとき、
元気に家を出るようになった。
うんうん、いい傾向、と、思ってたのに。
ふと、見ると。
一緒に出た友達を、置いて走ってる。
自由に走って、自由に止まる。
怒るお兄ちゃんは、もういない。
そうか、だから元気なのね。
まぁ、お兄ちゃんがいないから。
僕が頑張らないと、と。
空回りして、友達を置いて行っている。
という、面もある。
でもねぇ。
友達に合わせる、気はないのかしら?
ないというより、
友達に甘えているのね。
許してくれるって。
高学年のいない、一斉下校の日には。
同級生を置いて、ほっといて。
走って帰ってきたくせに。
1年生はちゃんと、連れて帰ったよ。
と、胸を張っていた。
1年生と別れた後、走って。
友達を置いて帰ったらしい。
その後で。
ちゃんと帰ったかなぁ。
そう思うなら、一緒に帰ろうよ。
人のペースに合わせるのが、とことん嫌い。
登下校の時間が、とことん嫌い。
でも。本当に近いのになぁ。
とりあえず、元気に
いってきます。
言えるようになったから。
友達には、申し訳ないけど。
母はそれでも。嬉しいのです。