長男ハート、イライラしていた。
兄弟で遊んでも、物足りないから。
次男ムーンは、遊び相手にちょうどいいが、気が合わない。我慢しなきゃ、一緒に遊べない。我慢したら、腹が立つ。我慢しなきゃ、喧嘩になる。喧嘩になると、すぐ、ムーンが泣く。泣くとムーンがはぶてて、遊べなくなる。遊ばないから、腹が立つ。
末っライトは、気が合うが、遊び相手としては、物足りない。そして、我が儘だ。
グチグチ、母さんに言う。
仕方ないよ、二人ともハートより小さいんだから。
分かっているけど、腹が立つ。腹が立って仕方ない。
そう、ハートは、訴えていた。
そんななか。
やっとだ。やっと今週、学校の校庭解放が始まった。
午後1時から3時半で、短時間だけど。
4年生以上は、子どもだけで遊びに行ける。
長男ハートに、行けって言っても。友達との約束がないから、遊べないかもしれないから、行かない、だそうだ。
でも、同年代の子と遊んでない、今の状況が異常なんだ。
だから、次男ムーンに言った。友達がいるから、遊びに行きなさいって。
そしたら、二人で行っていた。ハートの同級生、6年生がたくさんいたらしい。
仕事から帰ると、母さんの話にめんどくさそうな反応しか返さない、以前のハートが待っていた。
誰と何で遊んだか、ちっとも教えてくれない。
だけど、ちょっと、ほっとした。
学校が休校になって、一番心配していたのは。勉強の遅れなんかじゃなくて。まさにこれ。友達との遊びの時間。
勉強は、後で取り返せるかもしれない。でも、今、この時。遊びの時間は、取り返せない。友達と、遊べないことが1番かわいそうだった。
本当に、よかった。