ADHD3兄弟と関節痛母さんの日記

長男17歳、次男中学3年生、末っ子6年生との毎日の記録です。

閉じる世界で

長男ハート、16歳。
彼の世界は、閉じている。


中学を卒業して、行く場所がない。
自分に価値を見いだせなくて、
誰とも会う気がしない。


特定の友達とは、外出する。
欲しい物があれば、買い物には出る。
でも、安心できる人以外と出会ったら、
会話するのに、困ってしまう。
返答する言葉に、詰まってしまう。



不安から、日中は、寝てることが多い。



不規則に活動するから、
お腹が空くのも不規則。
食事は用意するけど、
冷蔵庫をあさって、勝手に食べてもらう。



気分じゃない。
お腹が空いてない。


お腹すいた。
何かない?


最近、食べ物の会話しかしてないかも。



そんなハートがご飯を食べているときに、
隣の子が、遊びに来た。
弟たちと、同級生の子だ。
とっても人懐っこくて、
ハートも、中学1年生までは、
一緒に遊んでいた。
中2ころから、同級生としか、
遊ばなくなっていたが。



久しぶりに、遊んだら?


ハートに言うと、予想通り。


絶対嫌だ。


男の子たちの遊びのルールは、
基本は外遊び。
家の中では、何をしでかすか。
だから、一緒に遊ぶとは、
外で遊ぶってこと。



だから、予想通り。
外で遊んだら、隣の親と、会話するかも。
そしたら、どう答えていいか。困る。
絶対、外では遊べない。


違うよ。
中で、ゲームしたらってこと。


うーん。ゲームなら。
まぁ、いいかも。


いつもなら、外へ追い出すけど。
このチャンスを、逃してなるものか。


隣の子を、誘い。
みんなで、マリオカートで勝負。


仕切りは、ハート。
ハートは、バランス感覚がとてもよい。
不公平にならないよう、順番を決める。


久しぶりに、一緒に遊んだ。



閉じていく世界が、
ほんの少し、人を受け入れた。


できないことなんて、しなくていい。
できることを、拾い出しながら。


閉じていく世界を。
ほんの少し、広げながら。


そのうち、何かが。
外へ出る、きっかけになればいい。