小学生バンドフェスティバルがあった。長男ハートの学年が取り組んで、発表した。本当に、立派だった。凄く、かっこ良かった。
金管楽器の取り組みが始まったのは、5年生の時。
初めてのことに対する抵抗感の強いハートは、怒り狂っていた。
始めは、マウスピースの音を出す所から。家にもって帰っても、ちっともしない。
で、母さんが挑戦。鳴らない。次男ムーン、鳴らない。当時年長だった、末っ子ライト。いとも簡単に鳴らしてくれた。
みんな、びっくり。むきになった。
小さなライトに、負けてられない。
音が鳴るようになったら、今度は音階。これは、長い闇が続いた。家で、金管バンドの話題を出せないほど、怒っていた。
先生、もういいよ、クラスみんなで取り組まなくても、と、喉元まででかかった。
先生は、音を合わせる楽しさを知ってほしいから。頑張って練習して、合わせれるよう、レベルを上げていきたいと、一生懸命だった。
学校行事で、途中経過を、簡単な演奏で発表したりもした。僕、音出してないもん。ふりしてるだけ。
晴れたのは、6年生の二学期の終わり頃。僕もう、大丈夫だよ。音階出せるようになったよ。
そうなったら、楽しくなったみたいで。毎日、練習をする、夏休みの宿題も。毎日は無理でも、毎日に近いくらい、練習していた。
学習発表会も、頑張った。
そして、バンドフェスティバル。近づいてくると、不安感が増し。行きたくない。僕、熱が出るから、欠席するね。不機嫌が続き。
むかえた、当日。
無事、出発した。
とっても、立派だった。涙が出た。
何度も、やめてほしいと思ったけど。
とっても良かった。
その、ひとつひとつが、自信につながるのなら。
親が思うより、子どもは成長する力を持っている。
本当に、よかった。