親は、子どもの何をみているのだろう。
学校の成績。
宿題を提出しているかどうか。
ノートの字が、綺麗か乱れてるか。
誰と遊んでいるか。
仲のいい子がいるかいないか。
手の爪が長いのは知ってるけど。
なかなか、切る時間がとれないから。
頑張って、自分で切っていた。
次男ムーン。
しもやけが、辛いと言う。
私も、足にできてたから。
辛いのはよく分かる。
きっと、私のをもらったんだ。
薬局で聞いて、一番よく効くという、
薬を買った。渡すと。
風呂上がりに自分で塗って、
楽になると、喜んでいた。
ある日、ふと、ムーンの手をみると。
絆創膏を貼っていた。
怪我したの?
違う、切れた。
よくよく見ると、手の指は、
霜焼けで赤く腫れ、
乾燥で切れて、血が出ていた。
子どもの可愛い手とは、かけ離れ。
水仕事でもしてるかのような、
あれた手だ。
本当に。母さんは。
何を見ていたのだろう。
風呂上がり。
しっかりと、薬を、母さんの手で塗った。
その上に、ハンドクリームを塗る。
まだまだ、子どもなのに。何で今まで、
塗ってあげなかったのだろう。
そんなに、忙しかったのだろうか。
手が、かからなくなったから。
何でも自分でさせていた。
それは、母さんが。
楽がしたかった、だけではないか。
必要なことと、手を離してもいいこと。
間違ってなかったか。
子育ては、一歩進んで二歩下がる。
大丈夫と思っているのに、
失敗したと、気づくことが多い。
失敗の方が多い。
でも、気づいたのだから、よかった。
なるべく、風呂上がり。
ちゃんと、手をみよう。
痛いところは、母さんが見よう。
手当てしよう。
早く治りますように。
早く春が来ますように。
見えないことの方が多い。
忘れないようにしなくては。